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マイクロウエーブの伝播経路
 レインスキャッター
 5.6GHz帯 茅ヶ崎市←(SSB 235km)→須賀川市 2005/07/03

北関東に発生した雨雲を利用してレインスキャッター(RS)により5G帯で標記固定局間交信ができた。Yahooチャットで連絡を取りながら信号を探すと意外に早く見つかった。

茅ヶ崎市JN1AYVから、アンテナ方位20°、仰角3°であった。

DATE TIME CALL His MY  BAND MODE 距離
07/03 2215 JA7IRI 51 51  5.6GHz J3E  235km

7月2日夜は10GHz帯でも相互にS確認した。これもRSであった。

鬱陶しい梅雨のあいだでもレインスキャッターを利用してマイクロウエーブによる通信を楽しみましょう!

気象レーダー降雨画像
JN1AYV-JA7IRI間見通し図
 24GHz帯の反射・回折伝播ルート
 ビル反射・複数山越え回折伝播

JH1UGF局横浜市鶴見区から以下の周波数で連続送信されている電波を茅ヶ崎市(伝播距離34km)で
受信した。
〜〜〜〜〜
●周波数・・・・・24.0190GHz
●出力・・・・・・・1.5W
●Mode・・・・・F2A、モールスID
●ビーム・・・・・JR川崎高層ビル方向
●時間・・・・・・・AM6:30〜夜まで
〜〜〜〜〜

信号の受信状態は湿度・霧・雨の影響を強く受けるようである。湿度の低い時間帯にはSSBモードでビートが聞こえ、モールス符号が聞き取れる。受信音声MP3ファイル。条件のよいときにはFMモードで復調可能である。

伝播経路図のように鶴見区から送信された電波は川崎駅前の高層ビル群(地上高100m位)で反射され茅ヶ崎まで届いている。途中数箇所の丘やビル等の障害物を越えてきたものと思われる。ビル反射の複数山越え回折伝播、よく来るものだ。ただし、反射面であるビル壁面の向きがその後の伝播に関係あるようだ。


次に当局から
送信した24G電波が逆方向に進むかJH1UGF局に受信してもらった。

〜〜〜〜〜〜〜〜〜YAMA-MLより
Date: Thu, 05 May 2005 18:16:53 +0900
Subject: [yama:1270] 24Gビーコン代わりのF2A・CQ発射します 7->10pm

槇岡さん,みなさん

今夜、7時〜10時の間、30秒間隔でビーコン代わりのF2A発射します。
聞こえておりましたらレポートをお願いします。

周波数は24,019.800MHz付近(今回は遠からずのところ)
川崎駅前高層ビル群向けビーム

ランドマークはわずか3°ほど南側ですがUGFビーコンは聞こえません。
当局のアンテナ半値角がおよそ3°とすればそんなもんか?
24Gともなると結構微妙なもんですね。

ビーコンもどき送信中!
周波数:24,019.800MHz
出力:300mW
送信モード:F2A “CQ CQ de JN1AYV JN1AYV”
      30秒送信・10秒休止
ビーム方向:辻堂→JR川崎駅
送信時間:午後10時まで

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これに対してJH1UGF槇岡さんから以下のように受信レポートをいただいた。

〜〜〜〜〜〜〜〜〜YAMA-MLより
Subject: [yama:1275] Re: 24Gビーコン代わりのF2A・CQ発射します 7->10pm
Date: Fri, 6 May 2005 06:37:20 +0900

岡本さん(JN1AYV)

昨晩の24Gビーコン送受信ありがとうございました!

いろいろな実験が出来ました、、、DISHは25cmと45cmの受信比較でしたが、45cmが2〜3dB UPが確認できました。ガラス窓は1dB前後?かなーーと言う所で、さほどのATTにはなってませんでしたね!

岡本さんの周波数の安定さが意外と良いですね・・・QRHでどこかに行ってしまう、、、と言う様な事はありませんので安心してANTをまわしてみたり出来ます。

寒い時期の湿度の低いときにもやってみたいですね・・・・今年は年間通して都合の良いときはB−コン発射を続けてみたいと思います。

**添付は・・・45cmDishで聞いたものを細切れ11秒間に
   したものです。受信音声ファイル

JH1UGF 槇岡寛幸
 横浜市鶴見区

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 以上のように、伝播途中のビル壁反射、障害物回折にもかかわらず双方向で24G信号の受信ができた。次の図は両局間の伝播経路図と見通し図です。
 横浜ランドマークタワー回折伝播

JA1CUY菱木さん(習志野市)とは前述のように見通し外ながらFMで交信できた。ちょうどランドマークタワーが両局間(67km)の直線上にあることから回折による伝播と思われる。

菱木さんから毎週金曜日・日曜日午後9時〜10時に発射されるFMによる24GHz電波はそのときのコンディションの物指となりいつもワッチしている。


 横浜ランドマークタワ反射伝播

ビルの壁面を利用した反射通信の場合は、入射角と反射角が交信両局と一致すれば強力な信号で交信できる。高層ビルが見通せれば反射体として大いに利用できそうである。

JR1BBS中村さんとはランドマークタワービル西南壁面反射によりFM振切れで交信できた。また、JA1CYC下村さん、JH1IGC小泉さん、JF1TPR熊野谿さんともFMノーノイズであった。


 障害物回折伝播

JA1CYC、JH1IGC両局と当局との間には複数の丘が障害物となり見通し外であったがFM59の交信実績がある。これもJH1UGFのケースと同様、回折によるものと推測している。


 丹沢大山反射伝播

10GHz以下の周波数帯での交信では丹沢山塊の反射がよく利用される。24GHz帯の山岳反射では減衰が大きく期待はできないだろうとは思いつつ、JA1CYCならびにJH1IGC両局にお願いして伝播実験を行ってみた。低湿度の冬季ではあったが意外にもSSB・FMで交信が成立し、24GHz帯山岳反射伝播の有効性を認識した。

その後も、JA1ELV太田さん、JF1TPR熊野谿さんとも丹沢大山ビームにより交信できた。
24GHz帯伝播経路図
見通し図
 24GHz帯無線設備

トランスバータ:マキ電機UTV−24G+PA
出力:300mW
アンテナ:30cmレドーム型パラボラディッシュ,カセグレン副反射鏡
     半値角約3°,ゲイン約36dB,地上高35m
IF:1280MHz
親機:IC−910D

UPDATE :
 2005/07/26, 2005/08/01
 5.6GHz帯 茅ヶ崎市←(FM 235km)→須賀川市 2005/07/31

今回のレインスキャッター(RS)はかなり強い降雨域があり信号強度が大きくFMで交信できた。雨滴に当たって散乱するときに発生する"ブツ、ブツ"というレインスキャッタ特有のノイズがあったが交信できれば何も不満はない。降雨域が遠かったため仰角は1度程度であった。

茅ヶ崎市JN1AYVから、アンテナ方位15°、仰角1°であった。

DATE TIME CALL His MY  BAND MODE 距離
07/31 2154 JA7IRI 56 57  5.6GHz F3E  235km